引っ越しは新生活のスタート地点であり、ワクワクする反面、準備や手続きなど多くの作業が必要となるため、ストレスを感じる人も少なくありません。
しかし、早めの準備と計画的な行動で、スムーズに進めることが可能です。
本記事では、引っ越しを成功させるためのコツについて、準備段階から荷造り・業者選びまで、網羅的に解説します。
目次
引っ越しの準備をスムーズに進めるコツ
引っ越しをスムーズに進めるためには、全体像を把握したうえで、ToDoリストを作成することが重要です。
以下の項目ごとに分けて考えると、よりスムーズに準備できるでしょう。
引越しToDoリスト
- STEP
スケジュールの作成
引っ越しの日程が決まったら、早めに業者の選定や手伝いの依頼などを進めましょう。
また引っ越しまでのスケジュールを書き出し、可視化することでいつまでに何をすべきかがわかりやすくなります。 - STEP
不用品を処分する
引っ越しで発生するゴミや不用品は、なるべく早く処分しておきましょう。
特に粗大ゴミは自治体ごとに収集ルールが異なるため、あらかじめ調べたうえで処分を進めることが大切です。 - STEP
荷造り
しばらく使わないものを先に梱包し、よく使うものや新居で必要なものは後で梱包しましょう。
また段ボール箱に梱包する際は、箱の天面や側面に中身と使用する部屋を記入しておくと、新居での荷解きがスムーズに進められます。 - STEP
ライフラインや各種変更手続き
電気・水道・ガス・インターネットなどの住所変更や解約手続きなども、スケジュールに沿って進めましょう。
ライフラインの閉栓には立ち会いが必要な場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
荷造りを始める前に
荷造りは、引っ越し作業の中でも最も時間と労力を要する作業の一つです。
計画的に進めることで、当日も慌てることなく、スムーズに新生活をスタートできます。
必要なものと不要なものを分ける
1ヶ月前から、必要なものと不要なものを区別し、リストを作成しましょう。
処分の判断基準
- 1年以上使用していない
- 今後使う予定がない
- 新居に合わない・サイズや規格が異なる
不用品を処分する
不用品は、引っ越しを機に処分するのがおすすめです。
まだ使えるものであっても、今後使用する予定がないものは思い切って処分しましょう。
不用品の処分方法
- リサイクルショップ:ブランド品・家電・家具などを買い取ってもらえ、現金化できる
- フリマアプリ:自分で価格設定が可能だが、発送作業や買い手とのやり取りが必要
- 粗大ゴミ回収:自治体のルールに従い、事前の予約が必要
- 不用品回収業者:大量の不用品がある場合、まとめて処分できる
処分は引越しの1ヶ月前を目安に始める
粗大ゴミの回収は、自治体によっては予約が必要な場合もあるため、1ヶ月前から準備を始めましょう。
フリマアプリを利用する場合は、売れるまでに時間がかかることを考慮し、早めに出品することが大切です。
荷造りの手順
効率的な荷造りは、時間と労力を節約しながら、スムーズな引っ越しを実現できます。
以下を参考に、荷造りを進めましょう。
まず普段使わないものから詰める
オフシーズンの衣類や普段使わない食器・趣味のアイテムなどから梱包を始めましょう。
普段使わないものの例
- 季節外れの衣類・寝具
- オフシーズンの家電(暖房器具・扇風機 など)
- 趣味のアイテム
- インテリアグッズ・ぬいぐるみ
- 本・CD・DVD
- 買い置きしてある日用品・食品
引っ越し当日まで使う可能性があるものは、ダンボールに入れても封をしない
契約書や工具・掃除道具など、引っ越し当日に使用する可能性が高いものは、段ボールに入れても封をしないでおきましょう。
特に書類や鍵など代用できないものは、間違って封をしないよう注意が必要です。
引っ越し当日に詰めるダンボールを用意する
梱包を忘れていたものや当日まで使うもののため、余裕のあるダンボールを用意しておきましょう。
特に電源タップやリモコン・充電器などは忘れられがちなため、当日に梱包するもののリストを用意しておくことをおすすめします。
荷造りに必要なものとは?
効率的な荷造りには、適切な道具が欠かせません。
以下の表を参考に、ご自身の作業に必要なものを用意しましょう。
必要な道具 | 用途 |
ダンボール・ガムテープ・ハサミ | ガムテープは布テープがおすすめ ハサミやカッターは常に携帯しておきましょう |
新聞紙やエアクッションなどの緩衝材 | 食器やガラス製品などワレモノの梱包に使用 |
養生テープ | 家具の扉や引き出しを固定 家具の塗装剥がれを防ぐ |
ビニール袋や輪ゴム | 洗剤やインテリアの液漏れ対策に有効 |
雑巾やウエス | 清掃や家具同士のこすれを防ぐ ウエスは不要な衣類で代用可能 |
段ボール | 部屋や種類ごとに梱包する際に使用 引っ越し業者が用意する場合もある |
荷物を詰めるときのコツ
適切な詰め方で、荷物の破損を防ぎ、安全に運搬しましょう.
- 天地を守り、底をガムテープで十字にする…天地を意識し、底は十字にテープを貼って補強しましょう
- 一人で持てる重さにする…重すぎると運搬が困難になり、底抜けの原因にもなります
- 重いものから先に詰め隙間を埋める…重いものを下、軽いものを上に詰め、隙間は緩衝材で埋めましょう
荷造りにあると便利なもの
適切な資材を準備することで、効率的かつ安全に荷造りできます.
布団袋
布団や毛布・枕などをまとめて梱包・運搬できます。
かさばる衣類の収納としても活躍します。
ハンガーボックス
シワをつけたくない衣類を、ハンガーにかけたまま収納・運搬できます。
スーツや礼服、シワになりやすい素材の衣服におすすめです。
軍手・ゴム手袋
手指の保護や滑り止めとして、軍手を使用して作業を進めましょう。
またゴム手袋は、洗剤を使用して清掃をする際に活躍します。
ビニール紐
雑誌や本を束ねるのに使用しましょう。
また持ち手がない場合には、紐で縛ることで運びやすくなります。
圧縮袋
衣類や布団を圧縮できるため、コンパクトに収納できます。
また荷物の体積が減ることで、運送コストを下がる効果も期待できるでしょう。
荷物ごとの梱包のコツとは?
品物に合わせた梱包を行うことで、汚破損を防ぐことができます。
特に注意が必要なものについては、以下のように梱包しましょう。
ワレモノ(食器・花瓶など)
一つずつ緩衝材で包み、立てて梱包することで割れにくくなります。
花瓶や壺など大きめのワレモノは、緩衝材を重ねて使用したうえで隙間ができないよう詰め、段ボールに「ワレモノ」と明記しておきましょう。
刃物類
刃がむき出しにならないよう厚紙やダンボールで包み、テープで固定しましょう。
また突き破らないよう、プラスティック製のケースに入れるのもおすすめです。
液体類(シャンプー・化粧水・調味料など)
キャップはテープで固定し、ジッパー付きのバッグに入れて梱包します。
中身が残り少ない場合は、思い切って処分することも検討しましょう。
パソコン・テレビなどの精密機器
衝撃によるデータ破損を考慮し、データをバックアップしたうえで緩衝材で厳重に梱包しましょう。
引っ越し業者によっては、専用のボックスを用意している場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
書籍
小さめのダンボールに梱包し、重くなりすぎないようにしましょう。
重みで破れや底抜けが起きないよう、段ボールを補強しておくことも大切です。
引越し当日までに荷造りが終わらない場合の対処法
急な引っ越しのため、荷造りが引っ越し当日に間に合わないことも考えられます。
万が一、荷造りが終わらない場合は、諦めずに以下の対処法を検討しましょう。
宅配便を利用する
荷物の分量が少ない場合は、別途配送業者に依頼することを検討しましょう。
ただし荷物の種類によって断られる場合もあるため、あらかじめ確認しておく必要があります。
荷造り代行サービスを利用する
荷造りの時間が取れない場合や、家事や育児・介護などで作業が難しい場合は、荷造り代行サービスの利用も検討しましょう。
引っ越し業者によっては、オプションとして設定されている場合もあります。
自力で運ぶ
引っ越し費用を抑えたい場合は、ご自身の移動に合わせて運ぶことも方法の一つです。
スーツケースやキャリーケースを活用し、公共交通機関を利用する際はサイズに注意して運びましょう。
業者へ引っ越しを依頼する際の注意点
引っ越し業者には、地域を拠点にするものから海外まで対応する大手まで、さまざまなタイプがあります。
では、どのような点に注意して業者を選べばいいのでしょうか。
複数の業者に見積もりを依頼する
- 相見積もりを取ることで、適正価格やサービス内容を比較できる
- 訪問見積もりを依頼すると、より正確な料金がわかる
見積もりの内容をしっかり確認する
- 料金に含まれるサービス(梱包・開梱・エアコン取り外しなど)を確認する
- 追加料金が発生する条件(階段搬入・エレベーターなしなど)も把握する
引越しの希望日を早めに伝える
- 繁忙期(3~4月)は早めに予約しないと希望日に引っ越しできない可能性がある
- 平日や時間指定なしのプランを選ぶと、費用を抑えられることが多い
荷物の破損や紛失時の保証を確認する
- 保険の有無や補償内容を事前にチェックし、万が一に備える
- 貴重品や精密機器は、できるだけ自分で運ぶ
契約内容を文書で残す
- 口頭の約束だけでなく、見積書や契約書の内容を確認し、書面で保管する
- 不明点があれば、事前に業者へ問い合わせて明確にしておく
いずれも、ご自身に必要な内容であるかを確認したうえで依頼することが大切です。
引っ越し後、新居での片付けを効率的に行うポイント
生活必需品から開封する
新居に到着したら、まずは生活に必要な最低限の荷物を優先的に開封しましょう。
具体的には、寝具・着替え・洗面用具・食器・調理器具など、すぐに使うものを取り出して使える状態にしておくと安心です。
特に疲れた状態で荷解きをするため、最初に寝具を整えておくと、片付けの途中でもすぐに休めます。
また、荷造りの際に「最優先で開封する箱」を作っておくと、新居での生活をスムーズにスタートできます。
まずは最低限の生活環境を整え、それからじっくりと他の荷物を整理していきましょう。
部屋ごとに片付けを進める
片付けを効率よく進めるために、部屋ごとに作業の順番を決めて進めるのがポイントです。
まずはリビングやキッチンなど、日常生活でよく使うスペースから整理すると、すぐに生活しやすい環境が整います。
例えば、キッチンでは最低限の食器や調理器具を出し、冷蔵庫の設置や食品の収納を優先しましょう。
また、ダンボールの中身を出した後は、すぐに畳んで処分することで作業スペースを確保しやすくなります。
部屋ごとに荷物の配置を考えながら進めると、無駄な動きを減らせるため、片付けがスムーズに進みます。
掃除しながら整える
新居に荷物を運び込むと、ほこりやゴミが気になることも多いため、片付けと同時に掃除をするのが効果的です。
家具を配置する前に床や棚を拭いておくと、清潔な状態で荷物を収納できます。
特に収納スペース(クローゼットやキッチン棚など)は、荷物を入れる前に拭き掃除をしておくと衛生的です。
また、片付けを進めながら不要なものを整理し、使いやすい収納方法を考えると、後々の生活が快適になります。
全体を一度に片付けようとせず、掃除と整理を並行しながら進めることで、効率よく新居を整えられるでしょう。
まとめ
本記事では、引っ越しをスムーズに進めるための準備や荷造り・業者選びのポイント・新居での片付けなどについて紹介しました。
TODOリストの作成や梱包に必要な道具の準備をはじめ、粗大ごみの処分や業者への見積もり依頼など、引っ越しには多くの手続きが伴います。
早めの準備と計画的な行動で、スムーズな引っ越しを実現し、快適な新生活をスタートさせましょう。